スマホからClaude Codeを動かす設定で、ログインが完了しない時の解決策
外出先からスマホでAI開発を進めたいけれど、設定方法がわからないと悩んでいませんか。 この記事では、無料アプリを使いスマホから自宅PCのClaude Codeを安全に操作する手順を解説します。 実際にこの環境を構築し、外出先から指示を出せるようにしました。 途中でつまずいたエラーの解決策も合わせて紹介します。
必要なものは3つだけ(すべて無料)
- iPhoneアプリ: Tailscale(安全な接続)とTermius(SSH接続)
- 自宅PC: Windows標準のOpenSSH ServerとWSL(Ubuntu)
- tmux: 接続が切れても作業を保持する仕組み


スマホからClaude Codeを動かす3つの接続方法
スマホからAIコーディングエージェント(自律的にコードを書くAIツール)を操作する方法は、公式機能を使うか、SSH(安全に通信する仕組み)で接続するかの2種類に分かれます。
実際に両方使って感じた差
- 公式機能は「作業中のセッションを外から見守る」のに向いている
- SSH方式は「外出先で作業をゼロから始める」ことができる
- 思いついたときにすぐ動かせるのは後者。日常的にAI開発を回すなら、こちらのほうが結果的に使う回数が多い
公式機能は、外出前にPCの前でセッション(接続状態)を立ち上げておく必要があります。 一方、SSH方式はPCの電源が入ってさえいれば、外出先からいつでも起動できます。
参考:公式のRemote Controlを使う手順
比較のために、Claude Code公式機能の手順も載せておきます。PCのターミナルでプロジェクトのフォルダに移動し、次を実行します。
cd 自分のプロジェクトのフォルダ
claude remote-control
セッションのURLが表示され、スペースキーでQRコードが出ます。これをスマホのClaudeアプリで読み取れば接続完了です。すでにClaude Codeを起動しているなら、その画面で次を実行しても切り替えられます。
/remote-control
毎回コマンドを打つのが面倒なら、/configを開いて「Enable Remote Control for all sessions」をtrueにすると、以後のセッションが自動で対象になります。Claudeの有料プランが必要で、APIキー認証では使えません。


TailscaleとSSHで自宅PCを遠隔操作する仕組み
安全に接続するために、3つの道具を組み合わせます。
- Tailscale: ルーターの設定変更なしで、外出先からPCに届く専用ネットワークを作るアプリ
- SSH: PCに入るための鍵付きのドア。Windows標準のOpenSSH Serverを使います
- tmux: 作業画面の保持器。スマホ側の接続が切れても、PC側で画面を残し続けます
なかでもtmuxは、スマホ運用の生命線です。iPhoneはアプリを閉じたり圏外になったりすると通信が切れますが、tmuxがあれば作業は消えません。
自宅PCとiPhoneを接続する4つの設定手順
実際に環境を構築する手順を解説します。
手順1:Windows PC側のSSH設定
管理者としてPowerShellを開き、次の順で実行してください。
スリープを無効にします。
powercfg /change standby-timeout-ac 0
powercfg /change hibernate-timeout-ac 0
OpenSSH Serverを有効にします。
Add-WindowsCapability -Online -Name OpenSSH.Server~~~~0.0.1.0
Start-Service sshd
Set-Service -Name sshd -StartupType Automatic
入口をTailscale専用に制限します。
Set-NetFirewallRule -Name 'OpenSSH-Server-In-TCP' -RemoteAddress '100.64.0.0/10'
手順2:TailscaleとTermiusの導入
- PCに公式サイトからTailscaleを導入し、ログインする
- iPhoneでApp Storeから「Tailscale」を入れ、PCと同じアカウントでログインする
- iPhoneに表示されるVPN構成の追加を許可する
- Tailscaleの管理画面で、PCとiPhoneの両方が表示されることを確認する
- PCの名前(MagicDNS名)を控えておく
次に、iPhoneからSSH接続するためのアプリ「Termius」を用意します。
- App Storeから「Termius」を入れ、無料のStarterプランを選ぶ
- Keychain → 「+」 → Generate key で、ed25519の鍵を作成する
- 表示される「ssh-ed25519」から始まる公開鍵1行をコピーする
コピーした公開鍵をPCに登録します。PCのPowerShell(通常権限)で次を実行してください。
New-Item -ItemType Directory -Force "$env:USERPROFILE\.ssh"
notepad "$env:USERPROFILE\.ssh\authorized_keys"
開いたメモ帳に公開鍵を1行だけ貼り付けて保存します。
鍵認証を確認してからパスワード認証を閉じる
Termiusからの接続成功を確認したら、C:\ProgramData\ssh\sshd_config に PasswordAuthentication no を追記して、Restart-Service sshd を実行します。総当たり攻撃への備えとして重要ですが、順番を逆にすると自分も入れなくなるので注意してください。
手順3:WSLとtmuxでAIの作業場所を作る
PC側にAIの作業場所を作ります。WSL(Windows上のLinux環境)が未導入なら、管理者PowerShellで次を実行してください。
wsl --install -d Ubuntu
再起動後にUbuntuを起動し、ユーザーを作成したら、Ubuntu内でtmuxを入れます。
sudo apt update
sudo apt install -y tmux
これで準備完了です。iPhoneのTermiusから、次のコマンドで接続します。ユーザー名とPC名は自分の環境に置き換えてください。
ssh <Windowsユーザー名>@<PCのTailscale名> -t "wsl.exe -d Ubuntu -- bash -lc 'tmux new-session -A -s claude'"
初回だけ、開いたtmux画面で作業フォルダに移動してClaude Codeを起動します。
cd /mnt/c/<プロジェクトのフォルダ>
claude
以後は同じSSHコマンドを実行するだけで、いつでも同じ画面に戻れます。実際にスマホから繋ぐと、こういう画面になります。

スマホからCodexにログインできない時の解決策
SSH接続まで成功したあと、スマホからCodexを初めて起動すると、ログインが完了しない問題が発生します。
原因は、Codexの通常のログインがPC内部のアドレス(localhost:1455)に戻る仕組みだからです。スマホのブラウザで開くと、この戻り先がスマホ自身を指してしまい、PC側の認証待ち画面にたどり着けません。
解決策は、認証方式をデバイスコードに切り替えることです。
- ログイン画面が表示されたら、画面下の
escをタップする - 表示された選択肢から「Sign in with Device Code」を選ぶ
- 表示されたURLをスマホのブラウザで開き、コードを入力してChatGPTにログインする
- 認証が完了すると、Termiusの画面へ自動的に戻ってCodexが起動する
長いURLをそのまま開く通常の方式では、何度やり直しても先に進みません。スマホから初回ログインするときは、必ずデバイスコード方式を選んでください。


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スマホ操作を快適にするテキストと画像の渡し方
スマホ操作で地味に困るのが、長い文章や画像をAIに渡す手段です。
- テキスト: iCloudのメモアプリを使います。iPhoneで書いたメモがPC側に即座に反映されるため、PCのメモから内容をコピーしてAIに渡せます。
- 画像: クラウドの同期フォルダを経由します。iPhoneで撮った写真をiCloudなどの同期フォルダに入れ、PC側で同期されたそのフォルダのパスをAIに読ませます。
安全に接続するために、次のセキュリティルールも必ず守ってください。
- ルーターのポート開放は行わない。接続はTailscaleの専用ネットワーク内だけに限定する
- SSHは鍵認証のみにして、パスワード認証を無効化する
- 秘密鍵はiPhoneの外に出さない。メールやメモアプリでの共有は厳禁
- スマホを紛失したら、Tailscaleの管理画面からその端末を即座に無効化する
次にやること
スマホからClaude Codeを操作する環境は、無料アプリ2つとPC設定1時間で作れます。 まずはTailscaleの導入から、休日の午前中にでも試してみてください。
遠隔操作の前提になるPC側のClaude Codeがまだ入っていない場合は、Claude CodeをWindowsで使う方法を参考に設定を進めてください。
あわせて読みたいWindowsでClaude Codeを動かす!3つのエラーで進まない時の対処法Windows環境でClaude Codeを動かす手順と、導入時につまずきやすい3つのエラーの回避策を解説します。インストール後にコマンドが見つからない原因や、… スマホからClaude Codeを動かす設定一式を、一から組まずに使いたいときは
詰まりどころを1つずつ潰していく時間は、どうしてもかかります。実際に作って動かしているスマホからClaude Codeを動かす設定一式は、そのまま使える形に整えています。 新しく出したときと、記事にしていない小さな回避策は公式LINEで先に流しています。今あるものはAIクラフトに置いてあります。
よくある質問
完全に無料でできますか?
はい、追加費用はかかりません。Tailscaleは個人利用なら無料で、TermiusもStarterプランが無料です。OpenSSH ServerとWSL、tmuxはWindowsとUbuntuに標準で用意されている無料の仕組みなので、月額0円で運用できます。
Androidスマホでも同じことができますか?
できます。TailscaleとTermiusはどちらもAndroid版が提供されているため、この記事とほぼ同じ手順で自宅PCに接続できます。iPhone固有の操作はアプリの導入画面くらいで、PC側の設定は完全に共通です。
外で接続が切れたら、作業は消えてしまいませんか?
消えません。tmuxという仕組みがPC側で作業画面を保持し続けるため、電車で圏外になってもAIの作業はPC上で進行します。電波が戻ってから同じコマンドで再接続すれば、切れる前と同じ画面に戻れます。
自宅のPCを外部に公開するのは危なくないですか?
この構成ではルーターのポート開放を一切行いません。SSHの受付はTailscaleの専用ネットワーク内だけに制限し、認証も鍵認証のみに絞ります。インターネット全体からはPCの入口自体が見えない状態なので、一般的な公開サーバーよりむしろ安全です。
Claude Code公式のスマホ連携機能はないのですか?
あります。2026年2月に登場したRemote Controlで、PC側でclaude remote-controlを実行し、表示されたQRコードをスマホのClaudeアプリで読み取るだけで接続できます。設定は数分で終わりますが、Claudeの有料プランが必要で、Codexなど他のCLIには使えません。PC全体を操作したい場合はこの記事のSSH方式が必要です。
公式のRemote ControlとSSH方式、どちらを選ぶべきですか?
決め手は事前準備の有無です。公式機能はClaude CodeもCodexも、出かける前にPC側でセッションやアプリを起動しておく必要があります。SSH方式はPCの電源が入っていれば外出先から作業をゼロから始められるため、日常的にAI開発を回すならこちらが便利です。有料プランが不要な点も利点です。
スマホからCodexにログインできず画面が進みません。
Codexの通常ログインはPC内部のlocalhost:1455に戻る仕組みのため、スマホのブラウザからでは認証待ち画面に戻れません。ログイン画面でescをタップし、選択肢から「Sign in with Device Code」を選んでください。表示されたURLとコードでChatGPTにログインすれば、Termiusの画面に自動的に戻ってCodexが起動します。
長文や画像をスマホからAIに渡すにはどうすればいいですか?
テキストはiCloudのメモアプリが最速です。iPhoneで書いた内容がPC側にほぼ即座に反映されるため、PCのメモからコピーしてAIに渡せます。画像はiCloudなどの同期フォルダに保存し、PC側で同期されたフォルダのパスをAIに読ませてください。よく使うフォルダはブックマークしておくと便利です。
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